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バイクを運転するときは胸部プロテクターを!~あなたが死んでしまうと悲しむ人がいるのです~ 

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皆さんは、バイクを運転するときに胸部プロテクター(チェストプロテクター)を使っていますか?

わたしは使っています。

理由はたった1つ。

まだ死にたくないから、です。

あなたが死んでしまうと悲しむ人がいるのです

7月、知り合いのお子さんがバイクの事故で亡くなりました。

17歳のお嬢さんです。

夜8時ころ、仕事が終わってバイクで帰宅中、飛び出してきた対向車線の車にぶつかり亡くなったそうです。

そのお嬢さんを知るバイク仲間は、かわいらしい顔立ちで、それでいてとても素直でいい子だと語り、その死をとても悲しんでいました。

その知り合いもバイク仲間の話では、どう接していいのか分からないくらいふさぎ込んでいたと語っていました。

まだ17歳ですよ。

これから先、楽しいこともたくさんあったでしょう。やりたいこともたくさんあったでしょう。

そのようなことを考えると、そのお子さんと直接会ったことのないわたしでさえ、悲しい気持ちでいっぱいになります。

突然の死は周りの人を悲しみと後悔の念をより深くしてしまいます。

死期がある程度わかっているのであれば、その方の望みを叶えてあげることも出来るでしょうし、その死に対する自分自身の気持ちを整理することも出来るかもしれません。

しかし、突然の死は、望みを叶えてあげることも、ましてや気持ちの整理する時間もありません。

だから、悲しみはより深く、後悔の念もより深くなってしまうのです。

警視庁のデータ

まずはこちらをご覧ください。

損傷主部位平成27年平成28年平成29年平成30年令和元年過去5年平均
全損5.35.00.04.50.03.1
頭部47.450.051.252.335.748.2
顔部0.00.02.40.00.00.5
頸部7.97.52.46.810.76.8
胸部23.725.029.329.532.127.7
腹部7.97.59.84.521.49.4
背部2.60.00.00.00.00.5
腰部2.65.04.90.0 0.0 2.9
腕部0.00.00.00.00.00.0
脚部2.60.00.02.30.01.0
窒息溺死0.00.00.00.00.00.0
総計100.0100.0100.0100.0100.0100.0
警視庁より

これは、2020年9月20日に警視庁が発表した二輪車乗車中死者の損傷主部位(構成率)です。

バイクに乗っているときの死亡事故のうち、最も多い死亡原因が頭部の損傷で、過去5年平均では全体の約48%。

その次が胸部の損傷で、過去5年平均では全体の約28%です。

次はこちらの表をご覧ください。

東京都内死者数東京都内構成率全国死者数全国構成率
二輪車40人25.8パーセント526人18.5パーセント
四輪車14人25.8パーセント882人31.1パーセント
自転車34人9.0パーセント419人14.8パーセント
歩行者67人21.9パーセント1,002人35.3パーセント
その他0人43.2パーセント10人0.4パーセント
合計155人43.2パーセント2,839人100パーセント
警視庁より

これは、2020年中の東京都内と全国の交通事故死者数構成率です。

※ 二輪車には原動機付自転車を含みます。

二輪車に注目してもらいたのですが、交通事故での死亡者のうち全国では約19%の方がバイクでの事故で無くなっているのです。

全国で見ると、四輪車は約31%なので思いのほか少ないのでは?と思われる方がいらっしゃると思います。

では、ちょっと違う目線で見て見ましょう。

2019年3月末での自動車保有台数は

  • 四輪車 78,416,591台(内、トレーラー(被けん引車) 180,662台)
  • 二輪車 10,539,849台(原付を含む)

これは、(一社)日本自動車工業会が公表している自動車保有台数です

自動車保有台数

ここで全国での自動車1台当たりの死亡率を計算してみましょう。

※ 自動車保有台数は2020年のデータが無かったため2019年を使っています。通事故死者数構成率と年が違っていますが、ご了承ください。

  • 四輪 882人÷(78,416,591-180,662)台×100=0.00112735%
  • 二輪 526人÷10,539,849台×100=0.00499058%

※ トレーラー(被けん引車)(180,662台)には人が乗らないので四輪車の保有台数から引きました。

このように、自動車1台当たりの死亡率は約4.4倍もバイクの方が高いのです。

これらの数字から何が分かるかと言うと、

二輪車の事故自体は四輪車と比べると少ないが、一旦事故を起こすと四輪車に比べて死亡率は約4.4倍も高い

ということです。

また、こちらのグラフは2020年の東京都での年齢層別死亡者数です。

10代や20代の若い方の死亡者数が多いのは、みなさん何となく想像できていたと思います。

しかし、このグラフから40代や50代の方の死亡者も10代や20代の方の死亡者数と同じくらい多いことが分かります。

ここからはわたしの全くの推測ですが、30代や60代以上の方の死亡者数が少ないのは、30代の方については働き盛りでバイクに乗る方が少ないから、60代以上の方は、バイクに乗ることを辞めたため死亡者数が少ないのではないかと思います。

ですので、各年代別の死亡者の割合(死亡者数÷バイクに乗っている方の人数)は、若いからと言って高い、年齢を重ねているから低い、といったことは無いのではないのか、つまり、

死亡する割合は年齢に関係ない

のでは、と考えます。

なぜ胸を強打すると死んでしまうのか

交通事故により胸を強度した場合の死亡原因に関するデータを見つけることが出来なかったので、一般的に胸を強打した場合の死亡原因を上げてみたいと思います。

気胸(ききょう)

気胸とは、胸の強打や、強打により折れた助骨(ろっこつ)が肺に刺さり、肺に穴が空き開き、空気が漏れ、肺が小さくなってしまった状態のことです。

肺が小さくなるのは、肺から空気が漏れることと、漏れ出た空気が肺を圧迫することで起きます。

軽度であれば自然治癒も見込まれるそうですが、重症の場合は重い呼吸障害、つまり呼吸困難となって死亡してしまいます。

心臓破裂

心臓破裂は、 胸の強打や、強打により折れた助骨(ろっこつ)が心臓に刺さり心臓が破れ、血液を全身に送れなくなり死亡してしまいます。

大動脈解離

大動脈は、文字通り大きな動脈で体の中で最も太い血管です。

胸にある大動脈は胸部大動脈と呼ばれ、酸素を多く含む血液が肺から心臓へ入り、そこから全身に向けて押し出される際最初に通る血管です。

事故などで胸部を強打すると、この胸部大動脈が破れ、血液が流れだし死亡していしまいます

胸部プロテクターの必要性

胸を強打した時の死亡原因は先に上げた通りです。

肺や心臓、胸部大動脈は肋骨により守られていますが、肋骨が折れてしまうような強い衝撃が加わった場合はなすすべがありません。

そこで登場するのが胸部プロテクターです。

発想は非常に単純で明快です。

肋骨より強度がある胸部プロテクターで胸の損傷を防いでしまおうといった発想です。

では、この胸部プロテクター。どれくらいの方が着用しているかと言うと、こちらのデータをご覧ください。

警視庁より

2023年(令和5年)でわずか9.2%です。

では、なぜ胸部プロテクターを着用しないのか。その理由は次の通りです。

警視庁より

着用が面倒くさい、プロテクターを知らない、格好が悪いを合わせると約60%です。

これに、値段が高いを含めると約80%にもなります。

プロテクターを知らない、といった方がいらっしゃいますが、これは胸部プロテクターが世に出始めたのは1990年代の後半なので、年齢が40代の半ば以降の方で若い時にバイクの免許を取った方はご存じない方も多いのではないかと思います。

しかい今は、教習所に通ったことがある方であれば、プロテクターの存在を知っているはずです。

わたしは3年ほど前に大型バイクの免許を取るために教習所に通ったのですが、実技の時はプロテクター着用が必須となっていました。

このアンケートの対象者がどのような方だったのかが不明ではありますが、ただ、バイク用品店に行けば規模は大小有れ、プロテクターを置いてあるコーナーは存在します。ですので、バイクに興味のある方であればプロテクターの存在を全く知らないって方はもっと少ないような気がします。

また、着用が面倒といった方がいらっしゃいますが、わたしはこのような胸部プロテクターを着用しています。

ベストを着るような感じなので、着用が面倒とはとても思えません。

それに、バイク用のジャケットに取り付けられるタイプの胸部プロテクターもありますので、着用が面倒だというのは、いいわけでしか無ような気がします。

それを言うのであれば、ヘルメットをかぶる方がもっと面倒ではないでしょうか?

さらに、格好が悪いとおっしゃる方もいらっしゃいますが、カッコ悪いでしょうか?

ジャケットの内側に着用するので、外見からは分からないと思うのですが。

値段が高いとおっしゃる方もいらっしゃいます。

継ぎで詳しく説明しますが、胸部プロテクターは定価で4,000円前半で購入することが出来ます。

バイクのマフラーを交換するだけのお金を持っているのであれば、十分購入できるくらいの金額ではないでしょうか。

胸部プロテクターの種類や安全性など

胸部プロテクターの種類

胸部プロテクターにはこちらの様にベルトによって体に直接装着するタイプのものと

KOMINEより

KOMINEより

スナップボタンを使ってジャケットに取り付けるものとがあります。

KOMINEより
RSタイチより
RSタイチより

ベルトによって体に直接装着するタイプの胸部プロテクターであれば、ジャケットのメーカーはどこでも関係ないので、ジャケットを選ぶ幅が広がるのが最大の特徴です。

スナップボタンで装着するタイプの胸部プロテクターは、CPS(チェストプロテクターシステム)に対応したジャケットを選ぶ必要がありますが、ジャケットとプロテクターが一体化されるのが最大のメリットでしょう。

また、このようなベルトを購入すれば、ベルトタイプのプロテクターとして使用することが出来るようになるのも特徴の一つです。

RSタイチより
RSタイチより

わたしがまさにこの方法で使用しています。

CPS(チェストプロテクターシステム)

そしてCPS(チェストプロテクターシステム)ですが、国内メーカーで言えばRSタイチ、KOMINE(コミネ)、ホンダで完全に共通化されています。

例えば、RSタイチのCPS対応ジャケットにコミネのCPS対応チェストプロテクターが装着可能、といった具合です。

また、HYODの胸部プロテクターは、RSタイチ、KOMINE、ホンダのCPS対応ジャケットに取り付けることが可能です。

HYODより
HYODより
HYODより

ただし、HYODの胸部プロテクターに付属されているスナップボタンのアタッチメントをプロテクターに取り付ける必要があります。

HYODより
HYODより

このようにHYODはベルクロをベースに作られているので、HYODのジャケットにRSタイチ、KOMINE、ホンダのプロテクターを装着しようとした場合は、スナップボタンをベルクロに変換するアタッチメントを別に作成する必要があります。

CE規格

そして胸部プロテクターにはCE規格レベル1やCE規格レベル2といった表示がされている物があります。

これは、EU(欧州連合)の法律で定められた安全性能基準を満たしていることを表すマークで、非常に簡単に説明すると、胸部プロテクターの中でもより安全性の高い胸部プロテクターであることを表しています。

また、レベル1よりレベル2の方が衝撃吸収能力が高く、つまり、安全性が高くなります。

ちなみに、KOMINEの胸部プロテクターの一部以外は、RSタイチ、ホンダ、HYODの胸部プロテクターはCE規格レベル1以上の規格をパスしています。

選ぶときのポイント

国内で、胸部プロテクターに限らずプロテクター全般に力を入れているのはKOMINEとRSタイチです。

ですから、胸部プロテクターを選ぶ際は、まずはKOMINEとRSタイチの製品のチェックから始めるのが良いでしょう。

それぞれのメーカーの特徴としては

  • KOMINE 種類が豊富で、それでいて低価格
  • RSタイチ 胸部プロテクターの先駆者。高機能であるが、その分高価格

といった感じでしょうか。

もし、低価格で高機能な胸部プロテクターを希望するのであれば、KOMINEの一択です。

CE規格レベル1をクリアーしている胸部プロテクターが4,290円(税込)で販売されています。

大手のネット通販サイトでは、もう少し安く販売されているのではないでしょうか。

もし、ネットオークションやネットのフリーマーケットを利用されている方であれば、更に安く手に入れることが出来ると思います。

終わりに

皆さんはバイク保険に入っていますか?

おそらく、ほとんどの方が入っているのではないでしょうか。

では、なぜ保険に入っているでしょうか?。

”もしも”バイクで事故を起こしたら。”もしも”バイクで人をはねてしまったら。

このように”もしも”を想像し、”もしも”に備えてて保険に入っているのではないでしょうか。

次に、胸部プロテクターを着用していない方にお聞きします。

”もしも”バイクで転倒してしまったら。”もしも”バイクで事故にあったら。

その時、胸を強打しないと言い切れますか?

胸を強打しないと言い切れないのであれば、”もしも”を想像して胸部プロテクターを装着する必要があるのではないでしょうか?

胸部プロテクターを着用することは、決して面倒なことではありませんし、ましてや、恥ずかしくもありません。

それに決して高価なものでもありません。

胸部プロテクターを着用していることであなたの命が救われたのなら、あなたの死を悲しむ人もいなくて済みます。

胸部プロテクターを着用することで、確実に死亡率を下げることが出来るのです。

胸部プロテクターを着用する。たったこれだけのことです。

みなさん、一度よく考えてみてはいかがでしょうか。

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