2025年の2月に入って、国内でも’25モデルのS1000RRが発表されました。
’25モデルで大きく変わったのは次の3つ。
- ウイング周りとFフェンダーの変更
- スロットルがショート化(ハイスロ化)
- フロント周りの設定値が変更
これら以外にはエンジンを含め、大きな変更を加えてはいないようですが、よりサーキット志向が強くなったように思えます。
個人的に気になったのがフロント周りの設定変更。
’20モデルから’23モデルのS1000RRに乗り換えた時、エンジンと同じくらい違いを感じたのがハンドリング。
このフロント周りの設定変更がどのように乗り味に違いが出るか、ちょっと気になるところ。
ではこの後、’19、’23、’25モデルの基本データを比較しつつ、Mパッケージのパッケージ内容や価格の違いをお伝えします。
S1000RRの’19、’23、’25モデルの基本データを比較
まずは、’19、’23、’25モデルのS1000RR Mパッケージの基本データを比較してみましょう。
S1000RR ’23モデルと’25モデルの違い
’23モデルからの主な変更点は次の3つ。
- ウイング周りとFフェンダーの変更
- スロットルがショート化(ハイスロ化)
- フロント周りの設定値が変更
これら以外にはエンジンを含め、大きな変更を加えてはいないようです。
ウイング周りとFフェンダーの変更
’25モデルのウイングは’23モデルのM1000RR並に大型化。そして、サイドカウルには歴代S1000RRのアイコンとも言えるサメの『エラ』を思わせるデザインが復活。

また、フロントフェンダーにはキャリパーを冷却するためのダクトが取り付けられました。

これらは、’23モデルのS1000RRでもそうであったように、旧モデルのM1000RRのデザインや機能を取り入れた結果でしょう。
スロットルがショート化(ハイスロ化)
’25モデルになってスロットル開度は14°もショート化(ハイスロ化)。
街乗りではさほど恩恵を得られないかもしれませんが、’25モデルから舞台をますますサーキットへと移しているので、恩恵を得られる人は多いかもしれませんね。
フロント周りの設定値が変更
個人的に気になったのが、フロント周りの設定値変更。
- ステアリングヘッド角度:66.2°(’23)→66.4°(’25)
- キャスター距離(トレール):101.4mm(’23)→99.8mm(’25)
’23に比べフロントフォークが立つように変更され、’19と’23の中間あたりを狙った設定変更となっています。
’20モデルのS1000RRから’23モデルに乗り換えたわたしが最初に感じたのが、ハンドリングの違い。
’20の軽快だったハンドリングが’23になって、いい意味で落ち着きが出たと感じました。とくに、バンク中の安定感が’23になって格段に増したと感じることができました。
ですので、このフロント周りの設定値変更がどのようにハンドリングに影響するか、個人的には非常に気になるところです。
’23モデルと’25モデルのMパッケージの違い
’23モデルと’25モデルのMパッケージの違いを表にまとめたので、ご覧ください。
’25Mパッケージ M鍛造ホイール仕様 | ’25Mパッケージ Mカーボンホイール仕様 | ’23Mパッケージ |
Mパッケージ ・M鍛造ホイール ・Mブレーキキャリパー ・Mライダーフットレストシステ ・Mスポーツシート ・専用車体色(ライトホワイト/Mモータースポーツ) | Mパッケージ ・Mカーボンホイール ・Mブレーキキャリパー ・Mライダーフットレストシステ ・Mスポーツシート ・専用車体色(ライトホワイト/Mモータースポーツ) | Mパッケージ ・M鍛造ホイール ・Mブレーキキャリパー ・Mライダーフットレストシステ ・Mスポーツシート ・専用車体色(ライトホワイト/Mモータースポーツ) |
ダイナミックパッケージ ・電子制御式サスペンション(ダイナミック・ダンピング・コントロール) ・ライディングモーロPRO ・クルーズコントロール ・グリップヒーター | ダイナミックパッケージ ・電子制御式サスペンション(ダイナミック・ダンピング・コントロール) ・ライディングモーロPRO ・クルーズコントロール ・グリップヒーター | ダイナミックパッケージ ・電子制御式サスペンション(ダイナミック・ダンピング・コントロール) ・ライディングモーロPRO ・クルーズコントロール ・グリップヒーター |
ー | レースパッケージ ・Mエンディランスチェーン ・スポーツマフラー | ー |
ー | Mビレットパック ・Mブレーキレバー ・Mクラッチレバー Mブレーキレバープロテクター | ー |
主要装備 ・Mウイングレット ・Mライトウェイトバッテリー ・Dynamic Traction Control(DTC) ・ABS PRO ・BMW Motorraad インテグラルABS ・RaceABS ・BMW ShiftCam ・シフトアシストPRO ・調整式ステアリングスタビライザー ・TFTカラー液晶 ・脱着式ライセンスプレートホルダー ・ドロップセンサー ・ヒルスタートコントロールPRO ・USBポート ・パッセンジャーシート ・3年保証 ・ETC2.0 | 主要装備 ・Mウイングレット ・Mライトウェイトバッテリー ・Dynamic Traction Control(DTC) ・ABS PRO ・BMW Motorraad インテグラルABS ・RaceABS ・BMW ShiftCam ・シフトアシストPRO ・調整式ステアリングスタビライザー ・TFTカラー液晶 ・脱着式ライセンスプレートホルダー ・ドロップセンサー ・ヒルスタートコントロールPRO ・USBポート ・パッセンジャーシート ・3年保証 ・ETC2.0 | 主要装備 ・Mウイングレット ・Mライトウェイトバッテリー ・Dynamic Traction Control(DTC) ・ABS PRO ・BMW Motorraad インテグラルABS ・RaceABS ・BMW ShiftCam ・シフトアシストPRO ・調整式ステアリングスタビライザー ・TFTカラー液晶 ・脱着式ライセンスプレートホルダー ・ドロップセンサー ・ヒルスタートコントロールPRO ・USBポート ・パッセンジャーシート ・3年保証 ・ETC2.0 |
ライト・ホワイト/Mモータースポーツ | レーシング・レッド ブラック・ストーム・メタリック | ライト・ホワイト/Mモータースポーツ |
本体価格 3,035,000円(税込) | 本体価格 3,542,000円(税込) | 本体価格 2,864,000円(税込) |
’23モデルと’25モデルのM鍛造ホイール仕様は、パッケージ内容が同じにも関わらず、価格が14万円ほど上がっていますね。
’25モデルのMパッケージを買うのならMカーボンホイール仕様がお得感満載ですね。
- Mカーボンホイール:1,104,950円
- Mエンデュランスチェーン:68,684円
- Mブレーキレバー:42,570円
- Mクラッチレバー:44,110円
- Mブレーキレバープロテクター:34,650円
Mカーボンホイール仕様には上記のパーツが含まれますので、鍛造ホイール仕様とカーボンホイール仕様の価格差507,000円を十分埋めることができるからですね。
まとめ:【解説】BMW S1000RR ’19モデル、’23モデル、’25モデルの違い
’25モデルのS1000RRで大きく変わったのは次の3つ。
- ウイング周りとFフェンダーの変更
- スロットルがショート化(ハイスロ化)
- フロント周りの設定値が変更
これら以外にはエンジンを含め、大きな変更を加えてはいないようです。
個人的に気になったのがフロント周りの設定変更。
’20モデルから’23モデルのS1000RRに乗り換えた時、エンジンと同じくらい違いを感じたのがハンドリング。
このフロント周りの設定変更がどのように乗り味に違いが出るか、ちょっと気になるところですね。
では、みなさんの参考になればうれしいです。