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アフリカツイン(CRF1100L DCT)とR1250GSを所有して感じたこと ~2台を比較し、まとめてみました~

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アフリカツイン(CRF1100L DCT 2020モデル)に9ヵ月(約4,500㎞)、BMWのR1250GS(2021モデル)に3か月(約1,000㎞)乗ったわたしが、それぞれのバイクを比べて感じた良いところと悪いところを比較し、お伝えしたいと思います。

これからどちらかのバイクを購入する予定の方の参考になればうれしいです。

アフリカツイン(CRF1100L)とR1250GSのスペック

まずは、アフリカツイン(’20)とR1250GS(’21)の基本的なスペックを比較してみましょう。

わたしが乗っていたアフリカツインは無印(アドベンチャースポーツでは無い方のDCT)、今乗っているR1250GSも無印(アドベンチャーでは無い方)です。

CRF1100L DCTR1250GS
全長(mm)2,3102,205
全幅(mm)960965
全高(mm)1,3551,490
軸距(mm)1,5601,510
シート高(mm)810 / 830805 / 825
車両重量(kg)236256
総排気量(cm31,0821,254
最高出力(kW[PS]/rpm)75[102]/7,500100[136]/7,750
最大トルク(N・m/rpm)105/6,250143/6,250
燃料タンク容量(L)1820
フロントタイヤ90/90-21M/C 54H120/70 R 19
リヤタイヤ150/70R18M/C 70H170/60 R 17
価格(税込み)1,727,000円2,784,000円

※R1250GSの価格は、わたしが乗っている仕様(HPカラーのプレミアムスタンダード)の価格です。仕様の違いによって価格は前後します。

アフリカツインの方が良いな、と思うところ

R1250GSよりアフリカツインの方が良いな、と思うところは次の4つ。

  • 超低速での安定性
  • 足を出しやすい
  • ハンドリングが素直
  • 値段が安い

超低速での安定性が良い

超低速での安定性は、CRF1100Lの方が断然上です。超低速とは、教習所の一本橋をこれでもか!といったくらいに遅く走るイメージです。

超低速では、R1250GSの方がフラフラします。また、R1250GSより、SSのS1000RRの方が安定します。

アフリカツインの面白いのが、超低速での安定性が高いにも関わらす、低速での旋回性能も悪くない、というか、むしろいい方です。

ちなみに、低速での旋回性能は、CRF1100LとR1250GSは同じくらい良いですね。

足を出しやすい

足つき、という点ではR1250GSと違いは殆どありません。

停車するときに足を下しますが、その下ろしやすさがCRF1100Lの方が上である、ということです。

わたしのように足の短い人は、停車で足を下すとき、下す足の方にお尻をシートから少しずらすのですが、それがやりやすく感じます。

なお、R1250GSの足つき性については「【足つきレポート】BMW R1250GS(新型 2021モデル)の足つき性 ~短足&チビのふくちゃんが実車でレポート~」に書いてますので参考にしてください。CRF1100Lもほぼこれくらいの足つきでした。

ハンドリングが素直

一般道を車の流れに逆らわずに普通に乗っている分にはアフリカツインとR1250GSのハンドリングの違いを感じにくいと思います。しかし、ワインディングをそこそこのペースで走ると、CRF1100Lのハンドリングは素直だな、と思います。

素直というか、癖が無い、といった方が良いのかもしれません。

また、ダートを走った感じだと、CRF1100Lの方がフロントが暴れにくくて走りやすいな、とも思いました。

これはフロントタイヤのサイズの違いから来ているのかもしれません。

値段が安い

何といってもこの価格の差は圧倒的ですね。R1250GSと比べるとアフリカツインは約100万円違いますからね。

多くの方がこの100万円の差に悩むのではないでしょうか。わたしもそうでした。

R1250GSの方が良いな、と思うところ

アフリカツインよりR1250GSの方が良いな、と思うところは次の7つ。

  • メーターの操作性が良い
  • グリップヒーターが暖かい
  • 押し引きが軽い
  • サスペンションのプリロード調整が簡単
  • リヤブレーキの効きが良い
  • ヒルスタートコントロールが付いている
  • キーレスが便利

メーターの操作性が良い

R1250GSもCRF1100Lも、今時のバイクらしくフル液晶のメーターです。

こメーターの表示内容の切り替えは、どちらのバイクもハンドルの左側に取り付けられたスイッチで行います。スイッチの操作は、CRF1100Lの方が非常に複雑で、正直、慣れるまではサービスマニュアルを持っていないと何もできないくらいです。

その点、R1250GSは、基本的操作は直感的にわかります。

また、CRF1100Lはメーターのデザインを数種類選べますが、この選択方法も非常に複雑で、その日の気分でデザインを変更する、といった気にもならないくらい変更方法は複雑です。

グリップヒーターが暖かい

グリップヒーターは、アフリカツインよりR1250GSの方が断然暖かいです。

CRF1100Lの一番暖かい設定とR1250GSの一番低い設定が同じくらいでしょうか。

九州の真冬くらいの気温だと、R1250GSはナックルガードが取り付けられているので、夏用のグローブでも十分寒さに耐えることが出来ます。それくらいR1250GSのグリップヒーターは暖かいです。

押し引きが軽い

バイクから降りて押引きするときの重さは、R1250GSは重量の割にずいぶん軽く感じます。

CRF1100Lは、重量並みの押引きの重さといった感じです。ただし、どちらのバイクも平坦な路面に限りますが。

これが、ちょっとでも坂になっている場所だと、R1250GSは、さすがに250㎏の重量を感じてしまいます。

サスペンションのプリロード調整が簡単

R1250GSは前後とも電子サスなのでプリロードの調整は一切必要ありません。タンデムをしようが荷物を載せようが、バイクが適切なプリロードとダンパーの減衰力を自動で調整してくれます。

この自動調整が非常に優秀で、キャンプツーリングに行くためバイクに荷物を満載しても、足つきはほとんど変わりません。また、走っていても荷物がある無しでブレーキ以外のフィーリングの違いをほとんど感じることもありません。

その点CFR1100Lは、キャンプツーリング用の荷物を載せると、プリロードの調整とダンバーの減衰力の調整をしてあげないと、ちょっと乗りずらくなってしまいます。

CFR1100Lの無印に、電子サスモデルが無いのが残念に思えます。

リヤブレーキの効きが良い

R1250GSのリヤブレーキはよく効きます。というか、CRF1100Lのリヤブレーキは、効きが弱いです。

CRF1100Lのリヤブレーキは効きが弱いので、Uターンをするときなどはかなり力を入れてブレーキペダルを踏んであげないとスピードを調整できません。

ヒルスタートコントロールが付いている

ヒルスタートコントロールは、いわゆる、坂道発進用のお助けブレーキです。これが思いのほか便利。

本来の坂道発進時のお助けももちろん便利なのですが、上り坂や下り坂での信号待ちの時、ブレーキから手や足を離せるのがとても便利です。

特に、わたしのような足の短い人は、上り坂や下り坂の信号待ちでは、足の力だけでバイクを停めておくことが出来ず、絶えずブレーキをかけていると思います。このヒルスタートコントロールがあれば、そのようなわずらわしさから解放されます。

キーレスが便利

やっぱり便利ですね。キーレスは。

燃料の給油口もキーレスに対応しているので、給油の際にカギを取り出す必要もありません。

甲乙つけがたいところ

アフリカツインとR1250GSで、どちらが優れているか、甲乙つけがたいのは次の5つ。

  • エンジンのフィーリング
  • トラクションコントロールの利き具合
  • ABSの性能
  • シート形状
  • パニアケース

エンジンのフィーリング

CRF1100Lは、アクセルを開けると”ドンッ”とパワーが出る感じです。。高揚感のあるパワーの出方といっていいかもしれません。

一方、R1250GSは、アクセルを開けたら開けただけパワーが出る。非常にフラットな感じのフィーリングです。

ですので、どちらがいいとか悪いとかではなく、単にどちらが好みかだと思います。

ワインディングやオフロードを元気に走りたいならCRF1100L。ロングツーリングを快適に走りたいと思うのであればR1250GS、といった感じでしょうね。

トラクションコントロールの効き具合

オンロードもオフロードも、どちらのバイクもトラクションコントロールは優秀です。

かなり攻めた走りをしない限り、どちらのバイクも差を感じられないはずです。

トラクションコントロールは、濡れた路面を走るときは非常に重宝します。

ABSの性能

制動停止距離に関してはどちらも同じくらいです。

ただ、R1250GSの方がABSが作動している感じは受けにくいです。自然な感じと表現した方が良いのかもしれません。

ですので、ひょっとしたら、パニックブレーキでABSが作動した時にはR1250GSの方が良い仕事をしてくれるかもしれません。

シート形状

CRF1100Lのシートは、細身で少し柔らか目。どちらかというとオフロードバイクのシート形状に似ています。

R1250GSのシートは、幅が広めで若干固め。ネイキッドやツアラーのバイクのシート形状に近い感じでしょうか。

CRF1100Lの細身のシートは、停車するときの足の下ろしやすさに一役買っているのかもしれません。

また、R1250GSのシートは幅が広めなので、太ももが太い方は、シートの角が太ももに当たって違和感を感じるかもしれません。わたしはシートの角が太ももに当たって違和感を感じるので、もう少し走ってシートが馴染んでも太ももに違和感を感じるようであれば、シートの加工をしてもらおうと思っています。

パニアケース

どちらのバイクにもプラスチック製のパニアケースを取り付けるといった前提だと、

CRF1100Lのパニアケースは、次の3つがマイナス。

  • パニヤケースを取り付けるにはリヤキャリアを別に購入しなければならない
  • パニアケースをバイクに取り付けにくい
  • パニアケースをバイクに取り付けるときと蓋を開けるときはカギが必要

R1250GSのパニアケースは、次の点がマイナス。

  • パニヤケースは容量の変更が出来るが、拡張しているときにバイクを転倒させてしまうと簡単に壊れてしまう

ですので、どっちもどっちかな?といった感じです。

アフリカツインとR1250GSのダメなところ

アフリカツインにもR1250GSにも、それぞれダメなところがあります。

アフリカツインのダメなところ

アフリカツインのダメなところは次の3つ

  • エンジンブレーキのきき具合が不自然
  • ブレーキレバーが遠すぎる
  • DCTのアップ・ダウンスイッチの場所が悪すぎる

エンジンブレーキの効き具合が不自然

わたしが乗っていたCRF1100LはDCTだったので、それが原因なのか、エンジンブレーキの効き方が不自然でした。特に下り坂に入ったとたん、エンジンブレーキが非常に強く効いてしまっていました。

エンジンブレーキの効き具合は調整できるので最弱にしていたのですが、それでも強く効きすぎていました。

アフリカツインの上り坂と下り坂でエンジンブレーキの効き具合を自動で調整する機能は、不要だと感じました。

ブレーキレバーが遠すぎる

ブレーキレバーのポジションが非常に遠いです。

わたし、身長は低いですが、手の大きさは人並みだと思います。グローブのサイズがLなので。

レバーは4段階?5段階?に調整できていましたが、レバーを一番近いところに調整しても指の第1関節がやっとかかるくらいでした。

グローブのサイズがMの方だと、ひょっとしたらレバーが遠すぎる可能性があります。アフリカツインを購入した時は、日本車なのに日本人の体格を考慮して作っていないのかな?と思いました。

DCTのアップ・ダウンスイッチの場所が悪すぎる

DCTのシフトダウン用のスイッチの位置がウインカーのスイッチと近い場所にあり、ウインカーのスイッチを操作した時にDCTのシフトダウン用のスイッチを同時に押してしまい、意図せずシフトダウンしてびっくりすることが何度もありました。

特に、冬用の少し厚めのグローブをしている時には注意する必要があります。

R1250GSのダメなところ

R1250GSのダメだなと、思うところは次の点です。

余計な純正装備が多すぎる

フォグランプ、純正ナビ用のステー、シートヒーターが標準装備でしたが、これらはオプションにしてほしかったですね。

シートヒーターは使うかもしれませんが、フォグランプは使うこともないだろうし、純正ナビ用のステーは邪魔なので納車直後に取り外してしまいました。

これらをオプションにして、価格を抑えてもらう方がわたし的にはよっぽどうれしいです。

まとめ:アフリカツイン(CRF1100L DCT)とR1250GSを所有して感じたこと ~2台を比較し、まとめてみました~

どちらも所有したことのあるわたしの感想としては、CRF1100Lはオフロードベースのバイクで、R1250GSはツアラーをベースにしたバイクのような印象を受けます。

ですので、林道などのオフロードを軽快に走りたいといった希望を持っている方はCRF1100Lを、オンロードを基本として長距離のツーリングを希望する方はR1250GSを基本にして購入を検討されてもいいように思います。

また、細かいところを言えば、CRF1100Lのボルトの頭はサビているか使い古しのボルトを使っているように見える。とか、エンジンにパーティングラインがあからさまに目立つといったところもあります。

逆に言うと、R1250GSのボルトの頭にはいちいち「BMW」と刻まれいたり、パーティングラインは見当たらないと、走りに関係ないところに費用をかけています。その分価格を下げてほしい、といったことにもなろうかと思いますが。

ですので、作りの丁寧さから所有欲を満たすのはR1250GSですね。

更には、ちょっと厳しめですが、CRF1100Lはメーターの操作性やブレーキレバー(おそらくクラッチレバーも)などのユーザビリティをもっと勉強する必要がありますね。

では、いったん過去にさかのぼってわたしがどちらのバイクを選ぶかというと、もう40㎏ほど軽くてフロントタイヤが21インチのR1250GS、かな?・・・。

ちなみに、アフリカツインを手放した理由は「エンストするんです Africa Twin DCT(CRF1100) ~アフリカツインを手放すまで~」に書いていますので、ご興味のある方はご覧ください。

では、みなさんの参考になればうれしいです。

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