バイク用のレザーグローブって洗えるの?と思っている方も多いのでは?
結論から言いますと、バイク用のレザーグローブは自宅で洗うことが出来ます。
ただし、間違った方法で洗ってしまうとグローブが硬くなったり縮んでしまったりします。
しかし、正しい方法で洗えば、全く手入れをしないレザーグローブより長持ちさせることができるのも事実です。
そこで今回は、自宅でもできるバイク用レザーグローブの硬くなったり縮んだりしない正しい洗い方をお伝えしたいと思います。
今回は、HYODのグローブを使って洗い方をお伝えしますが、アルパインスターズやRSタイチのレザーグローブの洗い方も同じですので、ぜひ参考にしてください。
自宅でレザーグローブを洗うときの注意点はたった一つ
レザーグローブを洗うときの注意点はたった一つ。
- 洗った後、完全い乾く前にレザーオイルを塗ること
顔を洗った後に肌が突っ張ったり、冬に肌がカサカサになったことがある方も多いと思います。
これは皆さんご存じの通り、洗顔で油分を洗い流し、保水力が下がってしまうことが原因。油分や水分が減ると肌の弾力は弱くなります。
その結果、ちょっと引っ張っただけで肌が切れるようになってしまいます。
冬の乾燥した時期に水仕事をすると手が荒れてしまうのがいい例ですね。
グローブの革も人の肌と同じで、洗濯することで油分が落ち、さらに乾燥することで水分が少なくなります。
その状態で引っ張れば、目には見えないかもしれませんが革は傷んでしまいます。
つまり、グローブを洗った後はグローブが完全に乾く前にレザーオイルを塗るのは、乾いて弾力性が無くなる前に油分を与えることによって革の弾力性を失わせないためなのです。
参考になりますが、バイクウエアーのHYODのホームページには
バイクウエアーのHYODのホームページには、レザーアイテムのメンテナンス方法として次の様に掲載されています。
濡れた後のメンテナンス
風通しのよい場所で日陰干しをし、すべての水分が抜けきらないうちに保革オイルを薄く伸ばしながら塗り、脂分の補給をしてください。その際、レザーの縮みを防ぐために着用していただくと効果的です。
※直射日光や乾燥機、ストーブ、ドライヤーなどを使った乾燥はレザーの硬化を引き起こすばかりか縮みの原因になります。
HYODより
レザーグローブを洗うために準備する物は4つ
レザーグローブを洗うために準備するのは次の4つ。
- おしゃれ着用洗剤
- レザーオイル
- 洗い桶
- タオル
わたしはが使っている洗剤は、おしゃれ着用洗剤のアクロン。

おしゃれ着用洗剤を使う理由は、繊維を痛めにくくする成分が配合されていること。そして、柔軟剤が配合されているからです。
今のところアクロンを使って問題は発生していません。
アクロンではちょっと・・・、と思われる方はレザー専用の石鹸もあります。
Amazonで販売されているこちらのジェーアールピー(JRP) レザーメンテナンス レザーソープは、レビューこそ少ないですがバイク用グローブを洗濯された方から高評価を得ています。
レザーオイルはラナパーを使っています。

ミンクオイルのような動物性オイルでもいいのですが、動物性オイルは浸透力が強いので使い方を誤るとシミになったりベタついたりします。
ラナパーのような蜜蝋とホホバ油を原料としたレザーオイルは浸透力こそ弱いものの、塗り過ぎによる失敗を防ぎやすくなります。
わたしはラナパーをレザージャケットやレザーパンツ、ブーツにも4年以上使っていますが、シミになったりベタついたことはありません。
もちろん、レザーのしなやかさも保たれていると思います。
洗い桶は洗面器などで代用可能。
タオルは洗い終わったグローブの水分をふき取るために使用します。
グローブによっては染料が溶けだすものもありますので、使い古したタオルを用意しておいた方が良いでしょう。
バイク用レザーグローブの硬くなったり縮んだりしない洗い方
では、レザーグローブの洗い方です。
まずは洗い桶にぬるま湯(30~40℃)をため、おしゃれ着用洗剤を入れます。

グローブを両手にはめた状態で洗剤入りのぬるま湯に浸します。
グローブ全体が濡れたら、手洗いの要領でグローブの表面の汚れを洗います。

一通り洗い終わったら30分ほど漬け置きます。

30分ほどたったら、グローブを押し洗いします。
洗い終わったら洗剤入りのぬるま湯を捨て、新しい水ですすぎます。
洗剤が残らないようにしっかりすすぎましょう。
すすぎが終わったらタオルでグローブを挟み、水分を取り除きます。

タオルで水分を取り除き終わったら、グローブの形を整え日陰の風通しの良いところで干します。
日陰で乾燥させるのは、乾燥する速度が速すぎてレザーオイルを塗るタイミングを逃さないようにするため。

かといって、乾燥するのに3日も4日もかかるようでは遅すぎです。
乾燥が遅すぎると雑菌が繁殖し、匂いが発生してしまいます。
グローブが9割ほど乾いたところで一度グローブをはめ、手を数回握って形を整えます。

形を整え終わったらレザーオイルを塗り、風通しの良い日陰で再び乾燥させます。

理想は9割ほど乾いたところでレザーオイルを塗りたいのですが、完全に乾かしてしまうくらいならもっと湿っている状態で塗ってください。
完全に乾燥させてしまうくらいであれば、感覚的に半分くらいは乾いたかな?くらいでレザーオイルを塗るのがベター。
レザーオイルもラナパーなら少し多めに塗っても構いません。塗った後に触ると、少し指に油分が付くくらいで構いません。
なぜなら、ラナパーは多少塗りすぎたくらいではシミになったりベタついたりしにくからです。
乾燥が終わってから3~4日後に余分なレザーオイルをふき取れば終了です。
特に手のひらの部分はしっかりオイルを拭き取りましょう。そうしないと握ったグリップが滑ってしまいますので。
レザーグローブの洗濯頻度は人それぞれ
レザーグローブの洗濯はどれくらいの頻度で行えばよいかは非常に回答しにくい問題です。
その理由は、グローブの使用頻度やお住まいの地域の気候など、グローブを使用している条件がそれぞれ全く違うからです。
そのため、一概に”このタイミングで洗濯をした方が良いですよ”、とは言いにくいのです。
では、わたしがレザーグローブを洗うタイミングは?と問われると次の通りです。
- 汚れが目立ってきたとき
- 匂いが出てきたとき
- 雨でレザーグローブが濡れたとき
- この先1か月以上使う予定が無いとき
わたしの場合、基本的には汚れが目立ってきたときや匂いが出てきたタイミングで洗っています。
このタイミングだとわたしの場合は、だいたい2~3か月に一度洗うことになります。
そして、雨でグローブが濡れてしまった時は、濡れたついでに洗っています。
濡れてしまったついでに洗う理由は、雨でぬれたままグローブをほったらかしてしまうと革が硬くなってしまったりカビが生えてしまうことがあるからです。
そして、この先1か月以上使う予定が無い時に洗う理由は、手の油や汗が原因でグローブにカビが生えたり革が硬くなってしまうのを防ぐためです。
洗う頻度に関しては皆さんそれぞれで考えがあると思いますので、最終的にはみなさん自身がちょうど良いと思えるタイミングを見つけてもらうしかないのかな?とは思っています。
まとめ:バイク用レザーグローブの硬くなったり縮まない洗い方
今回ご紹介した洗い方は、プロの方や技術のある方と汚れの落ち具合や仕上がり具合を比べると60点程度でしょう。
ギリギリ合格できるくらいではないでしょうか。
ただ、1つだけの注意
- 洗った後、完全い乾く前にレザーオイルを塗ること
を守っていただければ、失敗しにくさだけは90点はあるはずです。
もし、それでもレザーグローブを洗うのは心配だと思われる方は、雨でグローブが濡れてしまった時がチャンスかもしれません。
濡らしてしまったついでに洗ってしまえば、失敗したとしてもあきらめが付くからですね。
ちなみに、今回洗ったグローブはHYODのショートグローブ HSG015N ST-X CORE GLOVESで、購入して1年ほど使ったグローブです。
このグローブは「【レビュー】HYODのショートグローブ HSG015N ST-X CORE GLOVES」でレビューしていますので、ご興味のある方はご覧ください。
では、みなさんの参考になれば嬉しいです。